寺子屋ふぁみりあ

2013.05.23

本当のしあわせ

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2013年度第一回目の寺子屋ふぁみりあは、浄土真宗本願寺派布教師で「自死・自殺に向き合う僧侶の会」代表を務められる柳川眞理子師をお招きし、人間のものさしと仏さまのものさしを例えに「本当のしあわせ」についてお話いただきました。

 

以下は要旨です

いま本屋で一番売れているHowTo本には、健康や名誉、楽な人生を送るための方法やお金を得るためにはどうすればよいか、ということが書かれています。それが一番売れるということは、人々が現状に満足しておらず、幸せになりたいと願う人が大勢いるということでしょう。

「楽な人生とは、苦労しない人生であり、煩わしい人間関係を絶って家族の助けも借りずに生きるほうが楽だ」と考える人もいます。しかし、それと裏返しに人は孤独になってしまいます。また、夢の実現に向けて邁進するあまり、努力すれば何でもかなうという錯覚やお金があれば夢が実現できるという錯覚をしてしまいがちですが、いくら努力してもかなわないものもあります。そういったとき、人は絶望や迷いが生じ、本当に大切なものを見失ってしまいます。

 仏さまのものさしは、嘘か真かのみで、あらゆるものを平等に測るものさしといえます。一方、あてにならず自己中心的な人間のものさし...それを以前、ひろさちや氏はゴムでできていると例えています。私たちは自身の経験してきた価値観でいろいろなものを優劣で測ってしまいがち(虚妄分別)であり、そのものさしで大切な人を測ってはいませんか。

苦しみの原因は執着にあるといえます。仏教は目覚めの宗教と表現されますが、「私」が変わっていくことで見える世界が変わっていくのです。人間のものさしだけで測るのではなく、仏さまのものさしを兼ね備えて、全てのものは存在するだけで価値があるということを理解すれば、本当にしあわせな人生を送ることができるのではないでしょうか

聴くことから始まるコミュニケーション あらためて「ひきこもり」を考えてみる
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