東日本大震災支援

2014.09.22

子どもの夏まつり in 石巻市児童クラブ 開催!

人懐っこい子どもたち

Ishinomaki_kirie.jpg「石巻市は、宮城県で3番目に大きい街である!マルかバツか?」「マル!」「違うよ、バツ!」と、子どもたちの大きな声が響き渡っています。まだ夏休みが始まったばかりだというのに、真っ黒な顔、顔、顔......。この日集まった80人の子どもたちは、時折真っ白な歯をのぞかせながら、クイズに夢中になっていました。

宮城県石巻市と女川町にまたがる万石浦。内海として、沿岸ではノリやカキなどの養殖が盛んに行われてきました。ここ万石浦小学校の一帯も、東日本大震災により多くの被害が出た地域です。

全青協が万石浦地区の児童クラブに来るのは、実は初めてではありません。共働き家庭やひとり親家庭の増加とともに、登録人数が年々増えているという児童クラブでは、これまでにもクリスマス会などのお楽しみ会を開催してきました。今日は「夏まつり」ということで、子どもたちは早い時間からなんだかソワソワしているようです。

校庭で準備をしていると、「おじぞうさ〜ん」という声が聞こえてきました。振り返ると、5〜6人の女の子たちが窓にはりついてニコニコしながら、僧侶のスタッフに声を掛けていました。「『お坊さ〜ん』じゃないんだ!」と思わず笑ってしまったスタッフも手を振りながら応えます。知っている顔もチラホラ。前に会ってから半年しか経っていないのに、ずいぶんと背も伸びたようです。

子どもの笑顔が地元の力に

CIMG0519.JPG現地スタッフが頭をひねり、考えてくれた冒頭の「石巻クイズ」では、私たち外の人間からすれば難問ぞろいなのに、子どもたちは意外なほどすらすら答えていきます。ふるさとについて知っているのは素敵なこと。大きくなって外の人に地元をたくさん紹介してほしいなあと、微笑ましく思われました。

続いて行われたのは「切り絵教室」。スタッフにならっておりがみを折り、チョン、とはさみを入れて開いてみるとあら不思議!さかなやハートなどの形が現れてきました。おばけの季節ならではの「コワい顔」をつくると、みんなすかさずお面にしてかぶってみせます。ちっともコワくないのがご愛嬌。

その後行われた、ハズレなしのビンゴゲーム、そして校庭でのスイカ割り大会で子どもたちの興奮は最高潮に。「もっと右!」「そっちじゃない!」という各チームの応援合戦に夢中になるあまり、身を乗り出しすぎてスイカ割りの棒で叩かれそうになる子もいました。

最後には、力を合わせて割った甘ーいスイカをほおばり、熱くなった気持ちと身体をクールダウン。ホッとした顔をする子どもたちでした。

CIMG0517.JPG今回は、全青協と全青協石巻被災地支援センターに加え、浄土宗災害復興事務局の方がたも駆けつけてくださいました。屋台で見るようなポップコーン製造機が持ち込まれたり、着ぐるみが登場したりして子どもたちも大喜び。サプライズ満載のひとときとなりました。

準備に忙しいスタッフがポップコーンを食べられていないのを見て、「あげる〜」「わたしも〜」「わたしも!」と、自分の分を分けてくれた優しい子どもたち。本当の意味で街や暮らしが元通りになるまでには少し時間がかかりそうですが、いつまでもお互いに励まし合いながら、ふるさとの街を支えてくれればと思わずにはいられません。

今後も子どもたちと関わり合いながら、全青協は精一杯の支援活動に努めていきます。(知)

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